おせっかい委員会

気ままにおせっかいなメモを残していきます

出版社の就活:何人採るの?スケジュールは?どんな人を欲してるのか?

自分が就活生のときずっと思ってたんだけど、出版社の就活の全体像って、見えづらくないですか?

選考に進んでいく人が極端に絞られるからか、体験記も数えるほどだし、情報開示されてなさすぎる。

というわけで、私の分かる範囲で、「何人くらい採るのか?」「選考スケジュール」「どんな人を欲しているか」の基本的な情報についてざっくり体感ベースで書き留めておきます。

 

■採用人数

今年、色んな友達から聞いたところによると、こんな感じでした。(2017年時点)

講談社、今年は以上に多い。最近は、総合出版社大手は基本的に二桁、それ以外は基本的に一桁なんですね。いやほんと少ないな…。

その分、どの出版社の内定者たちも、関係が密でかなり仲が良いです。

講談社:20人前後

小学館:15人前後

集英社:15人前後

文藝春秋KADOKAWA白泉社など:一桁(5とか7とか)

 

■出版社の選考

2017年、18卒の私の出版就活スケジュールはだいたいこんな感じでした。主に小・集・講。

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12月 (しんどさ:★)

各企業が採用HPをちょこちょこ公開しはじめる。
新入社員のインタビューとか載ってるページを、むさぼるように読んでました


1月 (しんどさ:★)

ぽつぽつ、出版社がイベントを開催し始める。質問会とか説明会とか。大体抽選だけど。
あと、児童書出版社(福音館)はこの早めの時期にもうES公開しているので、腕試しにES書いてみる出版志望の子は多かった。私ももちろん書きました。ここで一回本気で書いとくと後々ラク。

2月 (しんどさ:★★)

ES公開。

→「うわ、こんな量書くの?」「こんなこと聞いちゃうの〜?」のオンパレード。(講談社はA4 3枚、集英社は3枚+作文、小学館も3枚+作文でした。重い)とにかく、書けるところから早めに書いてみる。

4月 (しんどさ:★★★★★)

ES提出。

→私は出版社8社、その他13社くらいしか出さなかった。それでも怒涛のラッシュで、〆切ギリギリを綱渡り。2月にもっと早めにやっておけばよかった。ここで時間がないから、と出すのを諦めていくと、持ち駒が後でどんどん減って死んでいきます。

→あとこの時点で、志望動機をすんなり書けるところと、筆が止まるところがありました。この時点で合ってるところが分かるもんやな。

5月 (しんどさ:★★★★)

筆記。
「クリエイティブ(川柳)」
「SPI(英語、国語、算数)」
「時事エンタメ問題」

→会場は、東京と大阪で選べます。ESの時期にはもう場所を選んでおかなきゃなので、気をつけて。

→あと毎回、集英社小学館が筆記と面接かぶるんだよな…。私は片方泣く泣く切りました。

5月後半 (しんどさ:★★★)

一次面接(若手)

→一次面接は交通費出ない。地方に住んでいたので、白目になりながら夜行バスに乗る日々。

6月 (しんどさ:★★★★★)

二次面接(編集長)・プチ筆記(→要約、三題噺、ネーミング)
三次面接(人事)
四次面接(役員レベル)ここでほぼ決定

→二次から交通費が出るようになった。面接が毎週ある感じ。私は毎週新幹線でいったりきたり。連泊した方が楽だったな

→他の業界を受けてる友達が、6月1日に内定もらって「就活終了!イェーイ!」な様子を虚ろな目で見つめていました。第一志望のお祈りが来て、血の涙を流したのもこの時期。

7月(しんどさ:★★)

五次面接(社長など)

これは最終の意思確認なので、ここまで来れば落とされることはそうそうない(はず)

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福音館やポプラ社などはこれよりもう少し早く、文藝春秋白泉社などはもう少し遅いです。

とにかく、4月以降ES、筆記、面接面接面接…と死にそうなくらいバタバタするので、それまでにどれだけ準備できるかどうかが大事かと。

 

■どんな人を欲してるか

最後に、出版社には結局どういう人が受かるのよ?ということを、私が考えたなりに書いていきます。

出版社の先輩や内定者を見ていて、わりとみんな共通点があります。それは何か。

一言で言うと、「オタクかミーハーでアンテナが高く、自分なりの意見を持って考えられて、年上の人とちゃんと話せる人」です。

 

 

①コミュ力がある人

…特に、おじさんとも怖気づかずに堂々と話せる人。編集者は結局色んなタイプの曲者の作家とつきあっていく必要があるので、マナーがしっかりして受け答えがちゃんとできる失礼のない人かな、楽しそうに話す人かな、というのは見られます。硬すぎなくていい。ほどよくフランクに気持ちよくお喋りできたらOK。

②なにか一つのことに’愛'がある人

水樹奈々が好きです!乃木坂のためなら死んでもいいです!BL漫画オタクです!といったように、「これなら熱く語れるし捧げられる」ネタを持ってると盛り上がります。私は好きなスポーツ選手について滔々と語り、なんなら結婚したいです!と熱く語っていました。

③幅広いことに興味をもつミーハーな人

…本のみならず、映画でも、旅行でも、スポーツでも、麻雀でも何でもいい。色々興味の幅が広い=話題が広いのも、編集者として必須な特性です。

実際、先輩編集者や内定者と話してると、営業志望の子も映画みまくってたり、可愛らしい女子が競馬好きだったりします。

④自分なりの見方で、世の中の出版物やコンテンツを「もっと面白くできないか」と考えられる人

…単なるファンでも批評家でもなく、常におもしろくするために自分の頭で考えていける人。

映画や漫画に楽しむ前に、ネットでレビューとか見ちゃってませんか?それ、やめたほうがいいです。おもしろポイントとかつまらないポイントとかは、自分の頭で考えた方がいい。

「この漫画のここがいい、〜〜だから超好き」
「ここはわかりにくいなぁ、自分だったらこうするのに」
「これは◯◯だから嫌い!」
とかを自分なりに考えて、それを面接で物怖じせずに言えたら強い。

 

まとめ

・出版社は4月以降、忙しさと、しんどさレベルが急上昇する。ESや筆記は早め早めに準備すべし

・出版社に向いてる人は、オタクかミーハーで、自分なりの視点で考えられて、年上の人とも話せる人。自分の「好き」や「面白い」と思うことを、整理してみよう

 

 

「超絶お得」なOB訪問の仕方2

論文執筆がやばい。来週学会発表で詰んでるので、現実逃避のためにこのブログを書くことにします。

ここで、私が実際どんなふうにOBをしていたか、を書き留めてみます。

 

OB訪問って、「なんとなく」になりがちじゃないですか?

 

なんとなく社会人に「お仕事のやりがいは?」とかふわっと質問して、

ふわっとそれっぽいかっこいい答えが返ってきて、

ふんふんと相づちを打ちながら「なんかすげぇ!」と思い、

終わった後も「なんかいいこと聞いた気がする!」って舞い上がり、

数日後には聞いた内容ケロッと忘れてる…みたいな感じになりがちな気がする。

実際私も就活の前半はそんな感じで満足してました。

でもそうやって、時間と労力ばっかり使って「就活やってるつもり」になるのって怖くないですか。

 

OB訪問をする前に

・なるべくその人の企業の情報は調べておく。

HPに載ってるようなことは聞かない。(事業内容、部署の種類くらいは調べておく。会う予定の相手が、どの部署なのかも把握できてるとなお良い)

・今回のOB訪問の目的を定める。

私はこの企業のこの部署の◯◯さんという人に1時間割いてもらって、具体的に何を聞きたいのか?今回のOB訪問では何を聞ければ、終わった後自分がどうなっていればゴールなのか?という目的をはっきりさせる。

私の場合は、例えば出版社の編集の人に聞く場合、「激務だと言われる出版業界で私はやっていけるのかめっちゃ不安……てか激務ってどんなもん?このOB訪問で、具体的に働いているイメージを持ちたい」っていうのが目的でした。

 

・「OB訪問シート」を作る

目的を決めたら、個人的に「OB訪問シート」というものを個人的に作っていました。

自分のかんたんな自己紹介とか、志望動機とか、質問事項を書いておくと、自分も整理できるし、社会人側も把握しながら話しやすいかなと。これをプリントして、実際に社会人に見せながらOB訪問する場合もあるし、見せない場合もあったけど。

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もちろん、「学生時代頑張ったこと」と「志望動機」はなくてもいいです。ESの志望動機欄を添削してほしい時に見てもらえたらいいかな、くらいで。

質問事項は、つらつら書くよりかは、最低限これだけは聞きたい!てのを太字にしとくとかしたらいいんじゃないでしょうか。

聞くことは、「自己分析」の記事にある「軸シート」で整理した、自分にとって大事なポイントを重点的に聞いていくのがいいかと思います。(例えば育児出産が大事なら、女性のキャリアとか育児休暇からの復帰はどうかとかは聞くべき、とか)

be-san.hatenablog.com

 

・もし自分からアポをとってメールする場合は、「自分の軽い自己紹介、OB訪問で聞きたいこと、こちらの可能な日程提示をしてご都合を伺う」までを送れば親切かと思います。あとは、前日に、「明日は〜〜に何時でよろしくお願い致します」、みたいにリマインド送るのも親切かと(これは必須ではないけど)

 

OB訪問最中

・服装

会社で会う場合はスーツで、でも結構私服社員の多いフランクな会社(リ◯ルートとか出版とか)の社員とカフェなどでゆるく話す場合は、オフィスカジュアルで行ったりもしてました。

 

・「実際にこの人が職場の先輩だったら…」と妄想してみる

その会社の社員の雰囲気はどうか、ということも、結構企業研究になります。

学生に対する態度はそのまま部下に対する態度につながるし、仕事についての姿勢とかも見えてくる。実際この会社に入って、この人と一緒の職場だと、どんな感じかな?とイメージしてみると楽しい。「この人はたしかにスゴイけど、一緒に働く感じではないな」というのもあったりするので。

 

・「その人だからこそ」聞けることをじっくり聞く

よくやりがちなのが、「その人に聞く必要ある?」という質問。例えば1年目の営業の社会人に、「御社の新規事業の海外展開の方針と今後の施策について…」とか聞いても「オレ詳しく知らねぇ」と戸惑うかもしれないし、他の部署のことを熱心に聞きすぎても限界があります。就活説明会とかで、人事に聞くべきことです。

営業のその人だからこそ、1年目のその人だからこそ、感じているもの言えるものがあると思うので、生の声をじっくり聞いてみるのがいいかと。

 

・自己開示をする

単に「◯◯のプロジェクトについて教えてください」よりも、「私は将来的に◯◯に携わりたいなと考えてるので、それについて詳しく知りたいです」の方がいいし、

「出版社のライツって、私はこういうことをするイメージを持っているんですが、実際のところはいかがでしょうか?」とかとか、自分はこう思ってる、というのも具体的に提示すると、社会人の方も具体的に答えやすいかと思います。

 

OB訪問が終わった後に

・まずはお礼のメールをすぐ送る!!

とにかくその日中には送る。ご飯も奢ってもらったんだったら、「ご馳走様でした」も言う(当たり前)。

「これ就活サイトの例文そのままコピーしたやろ〜」みたいな形式張った堅苦しいメールよりも、個人的な想いをちゃんと含ませた方が響きます。「特に、◯◯さんの〜〜についてのお話が印象に残りました。〜〜を伺えたおかげで、今までの〜〜な不安が払拭されましたし、◯◯さんのような社会人になりたいと思いました」みたいな。

 

・きちんと振り返りをする

これ超大事。これをしっかりやればOB訪問の価値が2倍になると思う。

実際に社会人に会うことで得たリアルな情報や自分の感じたことをしっかり書き留めて、その後の企業研究や選考に活かしていかないと意味がない。

なので、私は「OB訪問振り返りシート」を作っていました。(こいつほんまシート作り過ぎちゃうか)

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OB訪問振り返りシート

こういうフォーマットに沿って、今回得たこと感じたことをつらつら書いてみる。できればまだ生な感情が残ってるその日のうちに、ぶわーーっと書き留めてました。別に誰に見せるもんでもないから、綺麗に書かなくてOK!

そして、最後はEvernoteに全部放り込む。

こうして初めて、OB訪問で得たものが自分の中で整理されるし、自分のものとして活かせると思います。

 

実際、企業の面接前には、その企業の社員に会った時の振り返りシートを見返すと役立つことがちょくちょくありました。面接官に「実際誰かOB訪問した?どう感じた?」とか聞かれることが時々あって、そこで具体的に自分なりに思ったことを伝えやすかったので。

 

まとめ

・何を具体的に聞きたいか?を事前に整理する

・終わった後は、「何を得たか?」「どう感じたか」を書き留めておく

 

「超絶お得」なOB訪問の仕方1

就活生とは最強の身分である。

正直、私はOB訪問をしたおかげで就活がうまくいったと思う。
ずっと思ってたんですが、「就活生」ってだけで大抵の企業の人が会ってくれる(しかもご飯奢ってくれる)って超絶お得じゃない?最強の身分なので、絶対に活用した方がいい。

というわけで、以下に「メリット」やら「社会人とのつながり方」やらを書いていきます。


 

メリット1:実際のナマの情報を得られる。
 働くリアルなイメージを持てる。

自分の働く環境が自分に合ってるかどうかは、実際に働いている人から個人的に聞くのが一番。HPでも説明会でも表向きのところしか言わないから。やりがいも、マイナスな面も、たくさん聞きましょう。


【私の場合】

編集者の人が「昨日は深夜3,4時まで打ち合わせだった。でも入稿前とかもっと地獄」とクマのある目で語るのを聞きながら、「私は大丈夫か…?」と自問自答し続けていた。でも、どの編集者も「いっつもおもしろいことないかって考えて、それが仕事になる。めっちゃ楽しいよ」と語っていて、なんかそういうのステキやな、と思って頑張ろうと思えました。40代でも50代でもそうやって「楽しい」って言えるような人っていいよね。

メリット2:ESとか面接とか、客観的にアドバイスをもらえる。

私、小学生の頃こっそり小説をノートに書いていて(黒歴史)、今見返すとまじで意味がわかんないです。でも当時は「天才や私…!」と思ってた。そういうのありません?

そんな悲劇がESでも多々起こるわけです。ほんとに、自分一人で書いたクソなESは、早めに人様の目を通して、早めに恥をかいておきましょう。逆に、自分のエピソードの中から、もっといい部分を引き出してもらえたりもします。

 【私の場合】

漫画編集者の人に面接の相談をした際、「キミ10年間も武道やってるの?それおじさん受けいいから、NPOよりもこっちのエピソード磨いて面接で推してみ!キャラ的に強いから」とアドバイスされて自己PRを練り直し、その通りにやってみたけど実際10倍ウケがよかった。自分のどの部分に興味を持ってもらいやすいかは、人に聞くのが一番だなんだなぁ。


メリット3:社会人と喋り慣れるので、面接でも自然に話せる。

特にマスコミ系は、「礼儀をわきまえつつもフランクに明るく話す」ことが必要だなとつくづく感じます。いかにも就活生な、マニュアル通りの堅すぎる物腰は逆効果。なので、緊張しないためにも、また自分と違う上の年代の方に伝わりやすく話す練習のためにも、OB訪問で色んなタイプの社会人と話すのは本当にめちゃめちゃ役立つ。
 

  【私の場合】

面接でも「なんか落ち着いてるね~」と言われることが多くなった。あと、出版社の面接で「OB訪問って誰かした?」と聞かれ、「しました!特に◯◯部署の~~さんにお世話になりました」と言うと、「あぁ~あの人ね!」と話が盛り上がった。



メリット4:選考にも有利に働く場合もある。

「リクルーター」制度をこれはあくまで一部の企業ですが、大手広告代理店やリクルートベンチャーなどでは、OB訪問をして好印象を得られた場合、人事につなげてもらったり選考を優先してもらえたりすることもあります。
 

【私の場合】

・内定をいただいた某広告代理店では、内定後に人事の人と雑談していて「あなたは今までのOB訪問で全部A評価をもらってますね~」なんてさりげなく言っていて、「ありがとうございま…え?!(あのOB訪問ぜんぶ評価されてたの?!?!)」と衝撃が走った。(この件はまた今度書きます、バレたら消されるかしら、、)
 


博報堂に勤めてた中川淳一郎というライターも、『内定童貞』という本で、過去に自分が社員の立場でOB訪問を受け、学生評価を人事に提出していた話を書いてました。生々しい。
 



メリット5:「こんなふうになりたいな」という素敵な人生の先輩に会えるかもしれない。

最初、私は、働くことに対してめちゃめちゃビビってました。もうみんな仕事に対して愚痴ばっかでプライベートもなくうつろな目をしていかなあかんのちゃうか、と。

でも、ある社会人が、「働くって、大変だけどめっちゃ楽しいよ」とニコニコ話してくれたり、夢を語ってくれたりして、だいぶポジティブに就活に向き合えるようになりました。

OB訪問を受けてくれる人は、面倒見がよかったり、仕事にも積極的な姿勢の人が多い気がします。そりゃぁ、わざわざ超絶忙しい時間を学生に割いてくれるわけだもの。

実際どうしてたか
 

計30人ちょい。メインは出版、教育、広告、ITの人でした。
 

OB訪問スケジュール
 

【秋~2月】 自己分析、情報収集
 

→Matcherというアプリで知り合ったデキそうな人材系の人に、自己分析のお手伝いをしてもらう
 
→当時興味があった出版社(小集講、学研など)と、電通、ベネッセ、リクルートベンチャーなどの社会人に聞き込み。
 

【2~4月】 

→ES添削
(秋に会った人の中の数人にESを見てもらい、志望動機や自己PRを練る
)

【5月~7月】 面接練習
 

→仲良くなった出版社の先輩に、ESを見せながら、面接ごっこをしてもらいました。


どうやって社会人とつながるのか
 

◻公式にアポをとる
 

・大学のキャリアセンターで聞く
 

・企業のイベントに参加し、人事や社員の人に思いきって話しかけて、OB訪問をお願いする。(実際積極性を見せる学生を嫌がる企業はないです)


 

◻私的にアポをとる

Webサービス(VISITS OB、Matcherなど)

→特にMatcherはめちゃめちゃお世話になった。ここで20人くらい会ったかな。意外と色んな業種の人がいるし、個人的にフランクに話せるのがいい。20代の若手が多い印象。


matcher.jp

→VISITS OBは、企業公認マークのついた社会人が多いかな。人事が登録してたりとか。出版系だと、小学館がかなり積極的に座談会を開催してた気が。


vis-its.com

 

◻就活支援イベントに参加して社会人と知り合う

出版・マスコミに限って言えば、ここが本当によかった。TOP&Mってとこ。

色んな出版社の社会人や内定者が、ボランティアで就活生の支援をやってくれているという菩薩のような団体だった。 

terminalof.jimdo.com

 

 

◻OB訪問した際、次のOBを紹介してもらう

一回OB訪問をしたら、お礼をした後、さらにお知り合いの方や同期の方を紹介してもらって、芋づる式にどんどん広げていくのもアリ。


 

 

まとめ

・とにかくOB訪問で社会人を活用しまくる!喋り慣れるし情報得られるし自分の考えも深まるから面接にもESにも役立つので!

 ・自分からどんどん動くべし!とりあえず自分から動いて「取りに行く」姿勢と度胸がほんとに大事やなぁと思います!!

出版社の就活では、まずこの4つに取り組むべし

 「出版の就活、正直意味わかんないっす。なんで受かったんですか」

 

去年、OB訪問で仲良くなった出版社の先輩に、酔った勢いでかなり失礼な質問をぶっこんだことがある。

 

大手と言われる小学館集英社講談社は、ESだけで各社4000通以上が集まるらしい。

その中から、受かるのはたったの数十人。

本当に受かる意味がわからなかった。

 

その人は、ううんと考え込んで、慎重に言葉を選びながら、こう言った。

 

「正直、なんで受かったかはわからない。最後はやっぱり、運なんだよなぁ。

 一緒にめちゃくちゃ頑張ってた友達が落ちていくのを見て、複雑な思いだった。

でも一つ言えるのは、準備がめちゃくちゃ大事ってことかなぁ。」

 

「ES4000通とかいうけどさ、あれは結局記念受験も多いわけで。

 本気で準備をして考えて選考に臨む人は、体感だけど、多分100人くらいじゃないかな。

 だから三次面接以降は結構同じ顔ぶれになりやすい。あいつこの前も見たなって」

 

「まぁ、結局最後は運にしても、まずは準備しまくって、“100人のガチ本気軍“に入らないと始まらないんじゃない?」

 

うーん、なるほどなぁ。

そこからいっきに酔いが冷めて、その先輩と一緒に準備する計画を立てていったわけでありました。

というわけで、出版社を受けるにあたって、何をしていたかを整理してみます。

 

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・自己分析

・企業研究(作品を読む)

・企画(やりたいことを整理する)

・情報収集(働くリアルなイメージを掴む)

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★まずは自己分析

はじめてESを書いてみたとき、志望動機の欄にふわっと「本が好きだから今後も関わっていきたい」みたいなことを書いたら、「アホなの?」と先輩に言われた。アホです。

これだと、「本が好きなら今後も読者として楽しめばいいでしょ」とつっこまれて終わりだ。

 

就活が本格化する前に、ちゃんと、

「本を通じて何をどうしていきたいんだっけ?」

みたいな根本の価値観のところを掘り下げておいたほうがいいと思う。

詳しいやり方は以下でまとめてみた。 ↓

be-san.hatenablog.com

 

★企業研究(作品を読む)

ES公開までは、可能な限り様々な作品を読む。自分が関わりたい分野のものをまずは中心に。(例えば少女誌志望ならりぼん・なかよし・ちゃおを読みまくって違いをまとめてみるとか)
視点は3つ。

①自分の好きな作品を読み返してなぜ好きか整理する

→好きなものを挙げていくと、あぁ自分はこういう系統のものが好きなんだな、この作家さんの世界観にめちゃめちゃ影響受けてるなとか、そういうのがわかってくるはず。
→逆に、「嫌いだな」と思う作品は、「なぜ嫌いか」も説明できるようにする。
例えば私は、恋愛少女漫画だと「もともと可愛い主人公がいて(しかもちょっとドジで天然)、タイプの違うイケメン2人が言い寄ってくる」みたいなやつが本当に嫌いなんですけど、まぁ理由は察してください。
逆に女の子が一生懸命ハントしにいくのは好きです
 

②過去や最近のベストセラー、名作を読み返して何故流行ったのか評価されたのか、自分の意見を整理する

→これに関しては、新たに読みまくるとほんとに時間が足りないので、まずは自分が過去に読んでみて刺さったもの、あとは最近でほんとに話題になってるものに絞ってみてもいいかと思います。
 
→ある会社の人事の人が「“どれだけ読んでるか“、ではなくて、“どんなふうに読んでるか”が大事」と言っていて刺さりました。たしかに、学生の知識なんて面接官の社員に比べたらたかが知れてるし、その知識量読書量で背伸びせずに、自分なりにしっかり考えて意見を言えるのが大事なんだなぁと。

③受けたい出版社のサービスをチェックする

→ちょくちょくHPをのぞいて、最近力を入れてる事業とかチェックしたり。あとは、各社のマンガアプリとかを片っ端からインストールして比べてみるとか。
 

★企画=「自分の作りたい本・雑誌」「やりたいこと」などを整理する。

漠然とでもいいので。3本くらい実際に企画を考えてみるのがオススメ。
→自分はこの作家さんが好きだから書いてもらいたい、ではなくて、
「この作家さんはこの表現が本当にうまくてこういう魅力がある。
 でも今までの過去作品ではこのテーマをまだ書いていない。
 だからこそあの作家さんにこのテーマで書いてもらいたいんです」
というように、
「テーマ」「作家」「その作家にそのテーマで書かせたい理由」の3点が必須。
 
 

★出版で働くことの、リアルな情報やイメージを掴む。

→出版社とかマスコミって、世間のイメージと仕事の実態の乖離が激しい仕事なので(華やかに見えるけどかなり地味、とか)、可能な限りリアルな仕事の様子、どんな人が働いているか、その他、社風、業績、戦略などを、人に聞くかネットや本などで集めてイメージと覚悟を持っておく。
 
→実際面接でも、「あのさー、『本が好きです、出版に憧れてます』で受けに来る人めっちゃ多いんだよね。それはいいんだけどさ、実際の仕事イメージできてる?」とキツめにつっこまれたことがありました。こええ。
 
→そういう意味でも、OB訪問はめちゃ大事。のちのちそれについても他記事でまとめます。
 
実際に参考にした本…
・『出版社合格への道』→出版の選考の、ESや企画具体例とか見られてるポイントとかあって参考になる
・『創 2017年5・6月号』『編集会議 2015年秋号、 2016年春号、2016年秋号』→現在の出版業界全体の傾向や話題、編集者が何考えてるかを知ることができる
・『就活でどうしても会いたい編集者20 人へのOB・OG訪本』→出版就活生に向けて、やり手の編集者達の思いやこだわりなどが語られてておもろい。佐渡島庸平さんとか
・『青い鳥文庫ができるまで』→講談社の人事の人が就活生におすすめしていた本。一冊の本を世に出すまで、編集者はどんな動きをしているのか、作家さんやデザイナーさんや取次の人など各方面にどんな働きかけをしているのかなどがわかる。

 

まとめ

 

・自己分析

・企業研究(作品を読む)

・企画(やりたいことを整理する)

・情報収集(働くリアルなイメージを掴む)

という感じでしょうか。いろいろあるな〜〜

 筆記や面接などに関しては、また後日まとめます

 

 

 

 

迷子にならない自己分析の仕方 

自己分析って沼じゃない?

・もうこれほんと思うんですが、沼じゃないですか?就活本とかってやたらあれやれこれやれ言うてきますやん。『絶対内定』とかあんな分厚いやつとか、「そもそも人はなぜ働くの?何のために生きるの?」みたいなところから掘り下げてこようとするやつ!このクソ忙しい時に哲学的な問いはやめろ!!

・んで、就活中、色んな先輩の方法を真似して、あれこれやって、結局ここの方法に落ち着いたので紹介します。ちゃんとやったのは11月くらいかな。

 

 

そもそも自己分析の目的って何?

 

沼にはまらないようにするには、自己分析の「目的」を意識しておくことだと思う。これを自覚していないと、果てしない「自分探し」みたいになってきたりして迷走するし終りが見えなくなりがち。

 

目的: 自分の行動や思考の傾向、その裏にある価値観がなんとなくわかることで…↓

①自分という人間を整理して伝えやすくなる(ES・面接につながる)

②自分に合った業界・会社を選ぶ軸・基準が見えやすくなる(企業分析などにつながる)

 

 

〈自己分析のやりかた〉

 おおまかにわけると、以下の二つ。

  ①「今まで」を振り返る (→モチベーショングラフ)

 ②「これから」を考える (→軸シート)

 

 

①「今まで」を振り返る →「モチベーショングラフ」

 

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(出典:https://shukatsusoken.com/self-analysis/motivation-curve/

 

これは、わりとメジャーな自己分析方法だと思う。よく言われるやつですね。たしかに色々思い出して書いていくのはめんどくさいんだけど、でも結局これやっとくと後々助けられる。

そもそも、自分の人生のエピソードを一回洗いざらい出しきっておく、というのが超大事。

OB訪問したときとかにこのシートを見せると、「あぁ、小さい頃の転校がきっかけで、その後の環境選びはずっと一貫してるね!」なんてつながりを見つけてもらったり、「え、こんなことしてたの?面白そうだから話聞かせて!」みたいな感じで、自分のどのコンテンツに興味を持ってもらえるのか、客観的な目で判断してもらえるのはありがたかったなぁと。

 

やりかた

【第一段階】

今までの自分の人生(幼稚園〜現在)の出来事を書き出し、それぞれやる気があがった・下がった場合をグラフにして書く。上のURL参考にしてください。

私はパワポで作りました。Excel使える人はExcelでもいいかも。もしくは、手書きで書いて付箋で書き込んでいくのとかもおすすめ。

 

【第二段階】

やる気が上がったときや下がったときの共通点を探してみる。

「どんな状況・環境・人に囲まれたときやる気が出た?」

「どんな時にテンション下がった?」

「自分って何を大事にしてきたっけ?」

→そこから、自分がいきいきする環境や条件がわかったりします。そしてこれは②につながる。

→また、「何かを選択する時」にも、自分の価値観は無意識に表れます。
なんでその部活に入ったのか?なんで辞めたのか?なんでその大学を選んだのか?なんでそのバイトをしようと思ったのか…。 

要所要所での「自分の環境選びの基準」を、洗い出してみてください。

 

②「これから」を考える →「軸シート」

 

①のモチベーショングラフで、自分の人生の中で大事にしてきた価値観や性格などがなんとなくわかったら、次は自分に合った環境の会社をどう見つけるか?を考える番。

 

f:id:BE-SAN:20171006174153p:plain

 こんな感じでつくってみました。これは、たまたまOB訪問したリクルートの先輩に教えてもらったものをもとにつくったものです。超整理しやすい。

 

【第一段階】

まずは表の「①優先順位」の欄に、それぞれ自分の譲れないポイント(軸)を書いていく。MUSTは外せない条件、WANTはできれば満たしてたら嬉しい条件。

(例1:キャリアプランのMUST:30前後で子どもを生み、両立して働く!)

(例2:スーツは着たくない!)

【第二段階】

右側の「②深掘り」の欄に、「なんでそう思うのか」「具体的にどういうことか」「それを確認するために、今後どういうアクションが必要か」を、人につっこんでもらいながら具体化して書いていく。

(例1:具体化→子ども2人は欲しいので、30で一人目は生みたい。今後のアクション→「実際に育休・産休を取ってる社員はどれくらいか」「出産後復帰した人はどのような働き方をしているか」を、女性の社員からOB訪問の際に詳しく聞く。女性社員のロールモデルを見つける)

(例2:理由→スーツほんとに嫌いだから。窮屈! アクション→私服勤務の会社を書き出してみる。もしくは、部門によっては私服でOKなところもあるかもだから聞いてみる。)

 

→企業分析は、そのシートのポイントをもとに調べていけばOK。OB訪問でも、具体的に質問しやすくなる。

「働きやすいですか?」とかふわふわとした質問で漫然と時間を無駄にするより、

「私は、ある程度自分の裁量で仕事を進めたりやり方を考えさせてもらえる方がやる気が出るタイプなのですが、貴社の職場はその点はいかがでしょうか?」

くらい具体的にきけた方が100倍有意義ではないでしょうか。

 

 

まとめ

・自己分析の目的は、「自分の性格や価値観を把握」することで、「他人に説明しやすくする」ことと「企業を見ていく軸をつくる」こと。無駄に哲学的な沼にはまるな

・個人的にやってよかったのは

 ①「今まで」を振り返る (→モチベーショングラフ)

 ②「これから」を考える (→軸シート)

 

 

はじめに

完全に自分の脳内のメモとして、ブログを始めてみることにした。

 

最近、何人か就活生に会っては就活相談に乗ってるのだけど、

だいたい聞かれることは決まっている。

 

「自己分析ってどうやりました?」

「企業分析ってどうしてました?」

「出版の就活ってどんな感じなんですか?」

…その度毎回同じようなことを伝えているので、

ならばここにまとめておいたほうが早いんじゃないかと思ったわけです。

 

 

就活は無事終わった。

 

卒論が迫っている。(やばい

 

そして学生生活はあと約半年。(やばい

 

 

きっと学生時代はあっという間に過ぎ去って、就活やら何やらでうだうだ悩んでいたことなんかも忘れ去って、将来学生と話す時なんかも、

「今の会社を選んだ理由?んー、、フィーリング、かなぁ」

「いや、特別なことは何もしてないよ〜。自分らしく喋るだけ!」

なんて余裕かましてドヤ顔してしまう社会人になってしまうかもしれない。それはあかん。

 

ちゃんと、自分なりに苦しんで考えて試行錯誤していたぞ。

そんなメモを書き留めていこうと思います。